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​運営者りごあいさつ

茨城県で農家をやっている、安部と申します。

私は神奈川県のサラリーマン家庭に生まれましたが、縁あって茨城県で新規就農して農家になりました。2005年のことです。今も小麦、落花生、タケノコ、季節の野菜を育てながら、家族で農家をしています。

そんな農家の私がこの度『FARMWAY』という食育のプロジェクトを始めました。

『FARMWAY』でやること自体は、私が育てた小麦を全粒粉クッキーにして販売する。というシンプルな事なのですが、私が一番やりたいことは以下の2つのことを皆さんにお伝えすることです。そのための象徴としてのクッキーを販売します。

・人間の体はその人が食べた物でできていて、体の調子も全部それに左右されるから、健康で長く人生を楽しむには食べ物は本当に大事。自分が食べるもののことを真剣に考えてください。

・健康のために食べたいものを我慢するというのは大変でストレスが溜まって逆に不健康になってしまうかもしれないので、食べたいものを我慢するのではなく、体にとって良い物を美味しいと思える味覚を作りましょう。子供でも大人でも今からできます。好きな物を食べて健康に楽しく生きていける状態を作りましょう
 

この2つが、私が『FARMWAY』を通して伝えたいことです。

農家を15年以上やって自分の中から出てきた人に伝えたいことが、農業の話ではなく食べ物と健康の話だというのは自分でも不思議な部分はありますが、それに至った話を少しさせていただきます。

15年前に新規就農してから、農業のやり方に関してはずっと試行錯誤を続けてきました。

その結果気づいたのは、農作物を植物として、生き物として健康体に育てることができれば、農作業をするのも楽だし収穫した作物も美味しいということです。病気にならなければ農薬をまかなくても良いし、風で倒れなければトラブルも少ない。しかもそういう作物は、食べてみてもその作物ならではの風味がしっかりして美味しいのです。

話は変わります。

私は40歳を過ぎましたが、31歳の時に子供が生まれました。その時、子供をどう育てようかを真面目に考えまして、安直ですが何はともあれ健康だと思いました。ただ、子育てを経験したことがある方は困ったことがあると思うのですが、子供の健康に関わる情報はたくさんありすぎて、実際にどうしたらいいのかすごく迷います。子供の成長は待ってくれないので保留もできません。それでその時考えたのが、自分は農家として農作物を健康に育てる方法を研究してきたのだから、子育てはそれを人間に合うようにアレンジして基準にすればいいということでした。日々の仕事と子育てを両立するには、長い時間迷っているわけにもいきませんので、自分が得意なことを判断基準にしようと思ったのです。

そうして子育てを続けたら、それが思いのほかうまくいきました。まだ上の子が小学生なので、完全に結果が出たわけではありませんが、うちの子供は現代の日本人の中では心身ともにすごく健康に育っている思います。

もう一つは、子育てのために考えたことを自分の健康にも役立てようと思い、自分の体で試しました。30代前半の私は疲労とストレスで日々とても体調が悪く、食べ過ぎて体が重いうえに年に2回は必ず胃腸炎になっていました。子供が生まれたこともあり、このままではまずいという危機感が強まって、子供のために考えた食習慣を自分が健康になるためにもできる限り試しました。そうしたら、すごく体調が良くなりました。体重は10㎏減って、胃腸炎にももうなりません。肌が若返ったとも言われました。

植物を健康に育てる方法は人間にも応用できるんじゃないかな?という発想で健康について考え実践しましたが、おおむね合っていたようです。

私はこれらを自分の家庭の中で実践しているのですが、それをわざわざ他の人に伝えようという気持ちはもともとはありませんでした。子育てというのは、他の家のことに他人が口を出しにくいもなので。我が家なりのいい基準ができて、これで健康の事で迷わずに仕事と子育てに集中できるという感覚でした。

ただ、最近気持ちが変わりました。

『親として子供にどうなって欲しいか』を考えた結果、『なにはともあれ健康』だと思ったと先ほど言いましたが、もう少し考えました。その結論は『人生を楽しんで欲しい』です。いい職業とか成功とか、そういうものは時代によって変わると思いますので、私には子供の将来の時代の事はわかりません。とにかく、せっかく生まれた人生を楽しんで欲しいと思いました。あとできることなら、自分が楽しいと思うことをやりながら生計を立てて、それと世の中を良くしていくことを合体させて生きて行って欲しいと思いました。私自身は自営業者ですが、正直な話そんな高尚な思いでやってきたわけではなく、農家で誰にも雇われずに好きに生きていけたら幸せだという程度の感覚で生きてきました。でも子供にはちょっと、そういう意味では高望みをしてしまいました。

そこでふと思いました。それって親がある程度そういう生き方をしてないと子供には伝わらないよなと。

子どもは親をよく見ています。親が何か言っても、言っている親が本物か口先だけなのかは簡単に見抜きます。だから、もう40歳は過ぎましたが、今からやってみることにしました。自分がやってきたことの中で、自分が楽しいと感じ、その上で世の中の人の役に立てるかもしれないこと。それは、農業と子育てを通じてやってきた健康に生きるための研究だと思いました。人間だれしも大なり小なり体調の不良というものを経験しているはずですから、それが偶然起こるのではないということが伝われば、健康に人生を楽しめる人が増えると思います。

 

Farming Bear(ファーミングベア)とは何か

 

さて、この『FARMWAY』の中には『農家の食育』『農家が作った』という表現がたくさん出てきますが、基本的に主役はFarming Bear (ファーミングベア)というクマのキャラクターです。クマが食育を語ります。

 

Farming Bear は私自身のような、そうとも言い切れないものです。もちろんFarming Bearが語る内容のベースは私が研究してきたことです。ただ、実際のその研究内容は突飛なことも多く、人に話す価値があるかわからない内容もあります。それを精査して世の中に出すためのフィルターとして、仲間が協力してくれています。ですからFarming Bearの言葉は、ある程度安心して耳を傾けていただいていい内容になっていると思います。

もう一つのFarming Bear が主役になった理由は、実在する人間の話は内容の前にその人物への好き嫌いで耳に入って来なくなる可能性があり、それを避けたいと思ったからです。私個人の人格に関しては、実際に会うとかなり好き嫌いが分かれると思います。でも、研究は好きでちゃんとやっているので、その内容は多くの人たちに伝えたいのです。私の人格がフィルターにならずに、食と健康の事は多くの人に伝わって欲しい。その思いから生まれたのがFarming Bearです。ぜひ背後にいる実在の人間のことは気にせず、Farming Bear君の話を聞いてみて下さい。きっと役に立てることがあると思います。

最後に

 

何を食べて生きていくかというのは本当に大切です。それで人生が決まるといっても過言ではないと私は思います。今回の『FARMWAY』の全粒粉クッキーは、食べると素材の味わい深さが伝わって、良い味覚が育まれるように、シンプルな商品を用意しました。もちろんそれらを買っていただければとても嬉しいです。

ですが、こういうことをやっているのは私だけではありません。ちゃんとした食べ物を作って販売して生計を立てていこうとする中小企業や自営業者の人たちが世の中にはいます。ぜひ、自分が食べ物を買うときには自分の健康を真剣に考えて、真剣に食べ物を選んでください。そういうちゃんとした商品は大量生産の安い商品と比べてしまうと高価に感じます。でもそれだけの価値があります。自分の人生そのものすべてに関わることです。自分の体はすべて、自分の食べた物でできているということをいつも頭の片隅において、自分の体に入れるものを選んで下さい。

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